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Posted on 2013-12-09
タイムマネジメントのコツは時間の記録:ドラッカー「経営者の条件」

毎月、仲間とドラッカーの『経営者の条件』を読む読書会「マネジメントカフェ」を開いています。

先日は12月4日に開催。
第2章「汝の時間を知れ」で、テーマはタイムマネジメントの話でした。

時間って仕事や夢の実現において、とても大事な要素。
でもタイムマネジメントって難しいですよね。
「この人、仕事できるな~」という方でも、タイムマネジメントの話になると、大概、苦い顔をします。

「私、苦手なんですよ…」「時間管理って、難しいですよねぇ」
「もっと効率よくしたいんですけどね」
ちょっと気弱な言い訳に、人間らしさを垣間見てホッとしたりして(笑)

私もタイムマネジメントはあんまり得意じゃないタイプ(むしろ苦手)。
ぼんやりゆったり時間を使うのが好き。

でもね。そのやり方だと、本当に大事な時間を確保できないと気づいたんです。
ぼんやりゆったりする時間を確保したいなら、
その時間をつくりだすために、他の時間をマネジメントしないとムリだなって。
(生活ってやるべきことが多いですもん)

3年ほど前から、いろんな方法をトライしてきましたよ。

その中で気づきましたね!
何にどのくらい時間を使っているかを客観的に知ることが、
タイムマネジメントのコツだと。

ドラッカーさんもこう書いています(『経営者の条件』の2章「汝の時間を知れ」より)。

私の観察では、成果をあげる者は仕事からスタートしない。
時間からスタートする。計画からもスタートしない。
時間が何にとられているかを明らかにすることからスタートする。

次に時間を管理すべく、時間に対する非生産的な要求を退ける。
そして最後にそうして得られた自由になる時間を大きくまとめる。

したがって、時間を記録する、整理する、まとめるの三段階にわたるプロセスが、
成果をあげるための時間管理の基本となる。
成果をあげる者は、時間が制約要因であることを知っている。

あらゆるプロセスにおいて、成果の限界を規定するものは最も欠乏した資源である。
それが時間である。

心理学の実験が示すように、人には正確な時間感覚はない。
(中略)経過した時間を過大に評価したり過小に評価したりする。
われわれはどのように時間を過ごしたかを記憶に頼って知ることはできない。

知識労働者が成果をあげるための第一歩は、
実際の時間の使い方を記録することである。

つまり、時間を記録する、整理する、まとめるがコツですよ! ということ。

ここを3年ほど前に読んだとき、「ひえ~~~っ」と思いました。
「確かに、『人生=時間』であり、大事にしたい。ただ、それを管理することに息苦しさを感じる」
こんなメモが残っていました(笑)

とはいえ、時間の大事さを理解はしていたので、時間を記録することを始めたんですね。
やってみると、とても効果的でした!

やり方は簡単。

縦に線を1本引き、働く時間の時間軸をつくります。
左の欄には、スケジュールの予定(何にどのくらい時間を使うのか)を入れます。
例えば、
7時~8時:ブログ執筆、8時15分時~9時:メルマガ、9時15分~11時:傾聴講座内容まとめ…など。

右の欄には、実際はどのくらい時間を使ったかを同じように書き入れます。
1日の最後に、その差を比較してみるのです。

手書きで恥ずかしいのですが(笑)、こんな感じ

IMG_1930

たったこれだけの作業を続けていくだけなのですが、よかった点は3つありました。

1 仕事にかかる時間が把握できる

予定と実際を見比べることで、 どんな仕事にどのくらい時間がかかるものか、ほぼ正確に分かります。

人間って見込みが甘いもの。
特に私は、少なめに時間を見積もっているタイプでした。

仕事にかかる時間を把握していると
予定が立てやすいし、どのくらいコストがかかるかも分かります。
(時間もコストですからね~。個人事業主にとっては、大事な要素!)

2 改善策を考えられる

次に、2つの時間を比べてフィードバックすることで、
「どうしたらもっと時短できるか?」「効率的になるのか?」と考え始められます。

これがいいですねぇ。
そんな質問をし始めた瞬間から、脳は勝手に改善策を考え始めるんですね。
すると、アイデアがポロポロ思い浮かんでくるのです。

あとは実行して検証。どんどん仕事が改善されます!

3 時間を意識することで、仕事に集中できる

書き出すだけで、時間に意識がいっているので、
「どうしてもこの時間で終わらせよう」と集中力がアップします。

ただ、ずっと集中しているとくたびれる(笑)
適当に5分休憩、15分休憩をはさむのがおすすめ。
その休憩も、前もって予定に入れておくんです。

時間を記録する際のポイントは、時間通りに終わらなかった場合、自分を責めないこと!
単なる記録だと捉えて、「どうしたらうまくいくかな?」と考えるきっかけ程度にすればよいのです。

記録を残さず「何となく作業する」と、あとから冷静に振り返ることができないのが難点。
何にどのくらい時間を使っているかを客観的に把握できるだけで、
「こうしたらもっとよくなる?」と意識が変わってくるものなんですよ!

と書きつつも、まだまだ非効率な点も多く、
「本当にしたいことに時間を割けていない」部分があるのも事実。
今の課題は、「本当にしたいことの時間」を増やすことですね。

次回の「マネジメントカフェ」は1月8日(水)13時30分~です。
自分をマネジメントすることに関して、情報交換をしていますので、
興味のある方、ぜひいらしてください!

【参考情報】

「経営者の条件」 P.F.ドラッカー・著 上田惇生・訳 ダイヤモンド社
team garden マネジメントカフェ 

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